金融機関との信頼関係を継続する
正式な契約上は企業対企業になっていますが、実際の取引は企業を信頼しているのではなくて、経営者個人の信頼で成り立っている場合があります。特に創業経営者やカリスマ経営者と呼ばれるような経営者の場合は、このようなケースが多いです。
もし、取引先が経営者個人を信頼して取引をしているのであれば、経営者が交替したした途端に、融資が受けられなくなったり、取引先が、支払いを待ってくれなくなったりする可能性があります。先代経営者は、事業承継に際して、このような事態に十分に注意しておくことが必要です。
具体的には、後継者が決まったら、できるだけ早く金融機関や取引先に了解を取っておくこと。経営数値をガラス張りにして、長・中期事業計画等を関係先に説明しておくことなどが望まれます。また、後継者に株を譲渡する場合には、その資金の融資を受けることも必要になります。