先代の良いところは引き継ぐ
後継者は何かにつけ、先代と比較されます。先代に負けたくないという気概を持つのはよいのですが、あせりは禁物です。すぐに先代との違いを出そうとしてはいけません。無理に違いを出す必要など ないのです。○○カラーを出すという言葉は禁句です。
兵法に守破離という言葉があります。まず、伝統的な型を守って、次にそれを破り、そしてそこから離れて超えていくという意味です。 この言葉の通り、経営後継者も、先代が築いたものをそのまま守ることから始める必要があります。そして、先代の良いところはできる だけ変えずに引き継ぐのです。
先代がやってきたことを完全に引き継げて、維持できたと思った段階から、徐々に自分らしさを出していきます。少しずつ慎重に殻を破 っていくのです。良いところを残し、改善すべきところを改善していく中から、自ずと自分らしさが出てくるのです。